otsu.symphonie

クラス COMMAND

java.lang.Object

otsu.symphonie.COMMAND

public class COMMAND
extends Object

symphonieコマンド(構文チェックなど）.

symphonie.jarの起動エントリーとなっています。

symphonie.jarには次のユーティリティプログラムが組まれており、 それらの起動を行います。

• 構文チェック(syntax-check)
• 定数クラス生成(create-const-class)
• 構文定義オブジェクト生成(create-syntax-object)
• 簡易diff(diff)
• 簡易文字列変換(conv)
• 指定ファイル内容をデータとして持つクラス生成(genDataClass)
• 16進ダンプ(dump)

構文定義法、入力解析法などの総合的な説明を パッケージ otsu.symphonieの説明 で行ってありますので、まずご覧ください。

 syntax-check  構文&XML形式ダンプコマンド

構文定義に基づき、文字列を解析し、その構文構造をXMLの形で 出力します。

起動形式：

java -jar symphonie.jar syntax-check
     -syntax|-syntax-obj 構文定義ファイル
     -source 解析するテキストファイル [-out 出力ファイル名]
    [-encoding 文字コード] [-outEncoding 文字コード] [-xml]
    [-no_header] [-token] [-line] [-with_name]
    [-with_begin_end] [-keep_redundancy] [-no_escape] [-no_error]

キー	値	説明
-syntax	構文定義記述ファイル	構文定義ファイルを指定します
-syntax-obj	構文定義objectファイル	構文定義objectファイルを指定します。 create-syntax-objectコマンドで 生成したファイルあるいは SyntaxReader.writeSyntaxObjectFile(String) で構文定義を出力したファイルです。
-source	解析するテキストファイル	構文解析を行うテキストファイルを指定します。
-out	出力ファイル	出力ファイルを指定します。 無指定時は標準出力となります。
-encoding	文字コード	ファイルの文字コードを指定します。無指定時はUTF-8 となります。 構文定義ファイル、解析するテキストファイル、 出力ファイル共通です。 -xmlを指定してある場合XML宣言のencodingにも 設定されます。
-outEncoding	文字コード	出力の文字コードを指定します。-outでファイルを開く場合 この指定に従います。省略時は-encoding指定に従います。
-xml		XML形式とします。 (1)ネストを示す縦棒を入れません。 (2)XML宣言 <?xml version="1.0" encoding="utf-8" ?> を先頭に付加します。
-no_header		XML出力時にXMLヘッダーを省略します
-token		トークン読み込みと構文解析結果を表示します。
-line		入力行をXMLコメントの形で表示します。
-with_name		フレーズを<phrase name="名前">、トークンを<token name="名前" text="テキスト" の形で表示します。 フレーズのデフォルト時例: <NAME> フレーズの指定時例: <phrase name="NAME"> トークンのデフォルト時例: <NAME text="abc"> トークンの指定時例: <token name="NAME" text="abc">
-with_begin_end		トークンをタグに挟まれた形で表示します。 デフォルト時例: <NAME text="abc"> 指定時例: <NAME(gt;abc<NAME>
-keep_redundancy		固定トークンでトークン名とテキストが同じ でもテキスト情報を出します デフォルト時例: <abc/> 指定時例: <abc text="abc"/>
-no_escape		XML出力で、&を&amp;に置き換えません。 例えば、-xml -with_begin_end指定で次の結果が得られる場合。 <mo>&amp;PlusMinus;</mo> この指定があれば、 <mo>&PlusMinus;</mo> となります。
-no_error		ioエラーや構文エラー等のException情報を 出力ファイルに書かず標準エラーにのみ 書きます。

例えば次のように起動します。

set COMMAND= ..\..\..\libD\symphonieD.jar syntax-check 
java -jar %COMMAND% -syntax sampleSyntax.sn -source sample.txt -out dump.txt

以下にsampleSyntax.sn構文定義を用い次のsample.txtを構文解析した例を載せます。

a : b c d
e : f

 表示オプション無し

<defs>
|  <def>
|  |  <NAME text="a" />
|  |  <name-list>
|  |  |  <NAME text="b" />
|  |  |  <NAME text="c" />
|  |  |  <NAME text="d" />
|  |  </name-list>
|  </def>
|  <def>
|  |  <NAME text="e" />
|  |  <name-list>
|  |  |  <NAME text="f" />
|  |  </name-list>
|  </def>
</defs>

 XML表示(-xml)の例

<?xml version="1.0" encoding="utf-8" ?>
<!-- syntax tree of sampleData2.txt -->
<defs>
   <def>
      <NAME text="a" />
      <name-list>
         <NAME text="b" />
         <NAME text="c" />
         <NAME text="d" />
      </name-list>
   </def>
   <def>
      <NAME text="e" />
      <name-list>
         <NAME text="f" />
      </name-list>
   </def>
</defs>

 入力行表示(-line)の例

<!-- (1) a : b c d -->
<defs>
|  <def>
|  |  <NAME text="a" />
|  |  <name-list>
|  |  |  <NAME text="b" />
|  |  |  <NAME text="c" />
<!-- (2) e : f -->
|  |  |  <NAME text="d" />
|  |  </name-list>
|  </def>
|  <def>
|  |  <NAME text="e" />
|  |  <name-list>
<!-- EOF -->
|  |  |  <NAME text="f" />
|  |  </name-list>
|  </def>
</defs>

 トークン表示(-token)の例

a          <defs>
           |  <def>
           |  |  <NAME text="a" />
:          
b          |  |  <name-list>
c          |  |  |  <NAME text="b" />
d          |  |  |  <NAME text="c" />
e          |  |  |  <NAME text="d" />
:          |  |  </name-list>
           |  </def>
           |  <def>
           |  |  <NAME text="e" />
f          |  |  <name-list>
< EOF >    |  |  |  <NAME text="f" />
           |  |  </name-list>
           |  </def>
           </defs>

 create-const-class  構文要素名定数を持つクラスの生成

構文定義を次の形式でファイル出力します。

• 構文定義の中の要素名をstaticなStringメンバとしてもつ クラスを生成します。
• 構文定義オブジェクトをバイナリ出力します。
  create-syntax-objectコマンドと同等です。
  このファイルを作成しておけば、テキストに よる構文定義読み込みの代わりにこのファイルを SyntaxReader.readSyntaxObjectFile(String) で読ませることにより、最初の定義チェック工程を 省くことが出来ます。
  この形式の出力時は-class指定や-package指定など クラス生成に関わる指定は無効となります。

起動形式：

java -jar symphonie.jar create-const-class
     -syntax|-syntax-obj 構文定義ファイル  [-encoding 文字コード]
     [-class 生成するクラス名] [-package パッケージ名]
     [-out|-out-obj 出力ファイル] [-token_prio] [-errdisp]

キー	値	説明
-syntax	構文定義ファイル	構文定義ファイルを指定します。
-syntax-obj	構文定義objectファイル	構文定義objectファイルを指定します。 create-syntax-objectコマンドで 生成したファイルあるいは SyntaxReader.writeSyntaxObjectFile(String) で構文定義を出力したファイルです。
-encoding	文字コード	場合文字コードを指定 します。デフォルトはUTF-8です。 -outで出力ファイルを指定してある 場合、その文字コードもこのコードと なります。
-class	生成するクラス名	クラス名を指定します。 無指定時は SyntaxElementNamesとなります。
-package	パッケージ名	生成するクラスのパッケージ名を指定します。 無指定時はパッケージ無しです。
-out	生成するファイル名	生成するファイル名を指定します。 無指定時は 標準出力となります。 -out-objが指定されると、-out-objが優先されます。
-out-obj	生成する構文定義オブジェクトファイル名	生成するファイル名を指定します。
-tokenprio		トークンのパターンの衝突がある場合優先度をコメントの形で出力します。 例えば正規表現"[a-zA-Z]*"と単純文字列"name"といったパターンが トークンとして定義されている場合 // name has priority over [a-zA-Z][0-9a-zA-Z]* という表示が出ます
-errdisp		ファイルioエラーや構文定義エラー他のExceptionが 発声した場合、標準エラーだけでなく、出力ファイル にもその内容を出力します。

メンバ名はハイフンその他javaの要素名に使えない 文字をアンダースコアに変えたものとなります。

例えば次の構文を

// sampleSyntax.sn
@         ::= ?"[ \t\n　]+" 
@         ::= ?"//.*$" 
@NAME     ::= ?"[a-zA-Z][0-9a-zA-Z]*" 
defs      ::= { def } 
def       ::= NAME ":" [name-list]
name-list ::= { NAME }

次のように与えると

SET COM=java -jar ..\..\..\libD\symphonieD.jar create-const-class 
%COM% -syntax sampleSyntax.sn -class C -out C.java

次の結果が得られます。

public class C {
   public final static String defs="defs";
   public final static String def="def";
   public final static String name_list="name-list";
   public final static String NAME="NAME";
   }

構文解析においてこのクラスは必須ではありませんが、 つづりミスをコンパイル時に発見できるため、無用の 混乱を防ぐことができます。

   sr.readBegin("Name-list");//つづりを間違えると実行時にチェックされる
   sr.readbegin(C.Name_list);//つづりを間違えるとコンパイル時にチェックされる

 create-syntax-object  構文定義オブジェクトファイル作成

構文定義オブジェクトをバイナリ出力します。
このファイルを作成しておけば、テキストに よる構文定義読み込みの代わりにこのファイルを SyntaxReader.readSyntaxObjectFile(String) で読ませることにより、最初の定義チェック工程を 省くことが出来ます。

起動形式：

java -jar symphonie.jar create-syntax-object
     -syntax|-syntax-obj 構文定義ファイル -out 出力ファイル
     [-encoding 文字コード]

キー	値	説明
-syntax	構文定義記述ファイル	構文定義記述ファイルを指定します。
-syntax-obj	構文定義objectファイル	構文定義objectファイルを指定します。 create-syntax-objectコマンドで 生成したファイルあるいは SyntaxReader.writeSyntaxObjectFile(String) で構文定義を出力したファイルです。
-encoding	文字コード	場合文字コードを指定 します。デフォルトはUTF-8です。
-out	生成するファイル名	生成するファイル名を指定します。

 diff  簡易のテキストファイル比較

２つのテキストファイルを比較する簡易diffコマンドです。
比較に際し無視する行や、無視する文字列パターンを指定することが できます。
例えば試験結果とリファレンスの比較を行う場合、物理アドレス部 など毎回異なる部分は、 チェックしないといった形での検証に使います。
詳しい説明はhiNoteパッケージのCOMMANDクラスにあります。

 conv  簡易のテキスト変換

簡易の部分文字列変換コマンドです。
対象文字列は単純文字列または正規表現で指定します。
ファイルを入出力とすることも、標準入力から標準出力へ出すことも可能です。
詳しい説明はhiNoteパッケージのCOMMANDクラスにあります。

 genDataClass  指定ファイル内容をデータとして持つクラス生成

詳しい説明はhiNoteパッケージのCOMMANDクラスにあります。

 genDataClass  16進ダンプ

詳しい説明はhiNoteパッケージのCOMMANDクラスにあります。

メソッドのサマリー

修飾子とタイプ	メソッドと説明
static void	main(String[] args_) コマンド起動.

クラスから継承されたメソッド java.lang.Object

equals, getClass, hashCode, notify, notifyAll, toString, wait, wait, wait

メソッドの詳細

main

public static void main(String[] args_)

コマンド起動.

パラメータ:

args_ - 第一引数がコマンド名、第二引数以降がパラメタとなります